1.不動産購入について
不動産購入は多くの人にとって未知の体験であり、また生涯で最大の買い物です。一生のうちに何度も不動産購入をする人はそうはたくさんいないでしょう。従って当然慎重かつ的確な判断が必要となります。もし十分な心の準備なしに行き当たりばったり的に不動産を買ってしまったのでは、必ず後で後悔することになります。ファッションや車のように、失敗しても買い替えて済むというものでもありません。また万が一不動産購入で失敗をすれば、最悪の場合自分だけでなく、家族や周囲の人々の人生を暗転させてしまう、ということにもなりかねません。従って不動産購入に当たっては、色々な角度からじっくりと検討することが必須です。
実際に不動産を購入するにあたって、まずは不動産購入の意味を考えます。
バブル経済の到来以前、不動産購入者の多くが「まずは価格が安く、手の届く不動産を資産として購入し、値上がりしたら売却して、それを元手にして不動産を買い換えるなどして資産のグレードアップを図る。」と考えて不動産を購入していました。現在と比べ、当時の不動産、特にマンションは専有面積も狭く、建物の構造、設備、管理など様々な面で不十分な点が多く、「終の住まい」というには物足りない不動産物件が多かったこともありました。それでも当時は住み続けているうちに不動産の資産価値が大きくアップしたものです。「一戸建てに住みたい。」という夢を持つ人が、マンションから一戸建てへ買い換えて一国一城の主になることも困難ではありませんでした。
しかし、今はそうもいきません。もし貴方の不動産物件が、大都市中心部等の人気不動産物件ならば数年後に売るときに、当初の分譲価格以上の価格で売れることもあるでしょうが、そうでもない限り、なかなか思うようにはいかないでしょう。ローン残高が売却可能価格を下回るまでには長い年月を要することもあります。不動産物件を売りに出す或いは買い替えることは容易ではなくなったのです。
こうして不動産購入を投資の角度から見た場合、不動産の売買は以前ほど容易ではなくなったとは言えます。ですが、不動産を単に居住空間として見た場合、以前と比べ専有面積は拡大し、設備や構造、管理等の面で大幅に改善されてきました。つまりその不動産物件で永住できる条件が整ってきたわけです。
実際以前に比べて、「現在の物件に永住するつもりである。」と考える人の割合が増えてきています。不動産購入は以前に比べて、ますますその希少性が増したのです。それだけに居住目的にせよ、投資目的にせよ、不動産購入の際には後悔しないための慎重な判断と選択が求められるわけです。